
「トップがすべてを決める組織」からの脱却
理念を軸にスタッフが自ら考え、動くクリニックへの転換

医療法人はぐくみ 理事長
はぐくみ母子クリニック 院長
輿石 太郎 様
1. 導入前の課題:
組織の急拡大による「管理の限界」と「評価の不在」
当院は開業して1年が経つ頃、組織運営の大きな壁にぶつかっていました。当時は人事評価制度がなく、昇給も院長の感覚で決まっているとスタッフが感じる状態。スタッフから見れば「何を頑張れば評価されるのか」が不透明で、不満や不安が溜まりやすい環境であり、利己的な言動のスタッフが目立ち始めてきた頃だったと記憶しています。
また、すべての意思決定が私に集中しており、現場で問題(特に人事的な)が起きても「院長が何とかしてくれる」という依存体質がありました。現場のリーダーたちが自律的に動ける組織への変革が急務でした。
2. 選んだ決め手:
医療現場の「感情」と「理屈」の両面を理解してくれる安心感
数あるコンサルティング会社の中で支援をお願いした決め手は、辨野さんの圧倒的な安心感とバランス感覚です。
医療現場は非常に感情が動きやすい場所ですが、そこに対して「理屈」だけで制度を当てはめるのではなく、私や現場の想いや熱量をしっかり汲み取ってくれました。私のアイディアを否定することなく、どのようにしたらうまくいくのかを一緒に考え、変えるべきところはプロとして客観的に指摘してくれる。「この人たちとなら、組織の土台から作り直せる」と確信できました。どのような組織に対しても、そこに合った柔軟な対応をしてくださると感じ、魅力的に思いました。
3. 支援のプロセス:
サーベイとワークショップが「対話」のきっかけに

支援の中で特に効果的だったのが、組織診断サーベイ(アンケート調査)と月1回の管理職向けワークショップ(管理職教育)です。
サーベイによって、それまで見えていなかった現場の「本音」が数値化されました。それをもとにワークショップで議論を重ねることで、リーダーたちが「自分たちはどうありたいか」を真剣に考えるようになったのです。
最初は「院長に言われたからやる」という受動的だったリーダーたちが、回を追うごとに「現場をこう変えたい」と主体的な発言や、今の状況は自分たちが作り出しているという健全な自責の姿勢を見せるようになり、目に見えて参加態度が変わっていったのが印象的でした。
4. 導入後の成果:
スタッフが自走し、院長は「未来」を語れるように
人事評価制度という「共通の物差し」ができたことで、スタッフは納得感を持って仕事に取り組めるようになりました。何より、リーダーたちが自ら課題を見つけ、解決に向けて動き出す「自走する組織」へと進化しつつあります。
以前は現場のトラブル対応に追われていた私の時間も、今ではクリニックの将来を考えるための時間に充てられています。私が指示を出さなくても、現場で適切な判断がなされ、スタッフ同士が互いを高め合える文化が根付き始めていま す。これは経営者として何よりの喜びです。

5. 今後の展望:
地域に愛され、スタッフが誇りを持てる場所へ
今回の取り組みを通じて、組織の「健やかさ」が医療の質に直結することを再確認しました。これからも、スタッフ一人ひとりが専門性を発揮し、やりがいを感じられる環境づくりを止めることはありません。
もし、スタッフをどのように良い方向へ導いていくか、組織運営に一人で悩み、限界を感じている先生・経営者の方がいらっしゃれば、ぜひ一歩踏み出してみてください。信頼できるパートナーと共に取り組むことで、組織は見違えるほど変わりますし、何より自身の景色が大きく変わるはずです。

武蔵小杉・新横浜・元住吉に展開する「はぐくみ母子クリニック」は、年間1,800件超という国内屈指の分娩実績を誇る産科。24時間365日いつでも対応可能な無痛分娩体制を整えている。さらに年間約40,000人を診療する小児科を併設。最先端の医療体制と一人ひとりに寄り添う温かなケアにより、出産から育児までをトータルにサポートしている。
